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so goodな毎日のつづき
by mizuki_n0314
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永遠の僕たち

d0150688_22255431.jpg久しぶりに2度も映画館で観てしまいました。
私の最も敬愛する映画監督のガス・ヴァン・サントの最新作「永遠の僕たち」
両親を事故で亡くし、自身も臨死体験をした少年イーノック、葬式巡りを日課とする彼の前に現れた余命3ヶ月の少女アナベルの物語。
そこに、イーノックにしか見えない死の世界から来た日本人特攻兵ヒロシも加わった3人の日々が綴られていく。
そして、訪れた別れの時。

何気なく、でも詩的な会話を紡ぐことで、また、みずみずしい少年少女2人のキラキラした瞳、その瞳にさす憂いを描く事でストーリーは進んで行きます。
今までたくさん映画を観てきてすごく思うのですが、少年少女の頃のほんのわずかな時期にしか見られないきらめきってあると思います。(「誰も知らない」の時の柳楽優弥くんとかまさに)
希望に満ちていて、でも不安もあって、やみくもに何かを信じていて、でも世界にちょっと背を向けていて、愛されたくて、でも臆病で、それでも命がきらめいている、それがストレートに表情に佇まいに出ている、そんな瞬間。
ガス・ヴァン・サントはそんな瞬間を撮らせたら右に出る者はいないのではないかと思っています。
そして、私は少年少女のそんな瞬間がとても愛しく大好きです。
この映画では全編に渡ってそんな瞬間の連続で、主演の2人の表情に釘付けになってしまいます。

それにしてもガス・ヴァン・サントはその役にぴったりな少年を見つけてくるのが本当に上手いし、その力を引き出すのも上手いですね。
ラストデイズ、ジェリー、パラノイドパーク、エレファント、そして永遠の僕たちのヘンリー・ホッパー。
デニス・ホッパーの息子さんらしいのですが、キリッと前を見据えていながらもどこか孤独な雰囲気が素敵な俳優さんです。

そして、この映画、ラストシーンがじんわり泣けます。
劇中で加瀬亮が恋人にしたためた手紙を朗読するシーンがあるのですが、これ、英語の文章を加瀬亮が日本語訳したそうですね。
美しい言葉選びで、この映画を何層も深みのあるものにしていると思います。
また、最後の最後に見せるヘンリー・ホッパーの表情に二度泣きです。

ファッションも、音楽も、言葉も、俳優さんも文句なしのこの映画、機会があればぜひ。
時間があれば繰り返し繰り返し観たいです。

永遠の僕たち オフィシャルサイト
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by mizuki_n0314 | 2012-01-28 22:45 | movie

Air's Note/高木正勝

d0150688_21404544.jpg最近の夜のヘビーローテーション。
高木正勝のAir's Noteです。
2006年のアルバムだからだいぶ前ですね。
でも、この方の音楽の素晴らしいところはいつまで経っても全く古びることなく、常に心の奥底までしみ込んでくる清らかさと新鮮さがあるところです。
このAir's Noteは制作ののほとんどを京都にある自宅で行っていて、朝などに近所の森を散策してインスピレーションを得た作品も多く含まれているということもあり、音もどこかオーガニックで、ほっと温かく、聴いていると切なくなることなく心を少しずつ少しずつ癒してくれるような気がします。
特に私が好きなのはCrystallizedという曲で、電子音のように聴こえる音も全てピアノの音から作ったそうです。複雑に重なり合う音の雨がとても心地よい曲です。

Air's Note/高木正勝 Sony Music(ここで試聴できます)
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by mizuki_n0314 | 2012-01-28 21:58 | music

彼女のお父さん



先の大和ハウスのCMを検索していて見つけたCM。
サントリーオールドのCM。
そういえば、すごく好きでした。
伊藤歩さん扮する娘とその彼氏加瀬亮さんがお父さん(國村準さん)に挨拶に行く。
「お嬢さんと結婚…」と言う彼氏の言葉を遮って席を立ったお父さんは台所で棚からウイスキーグラスを出す。
そこで一言「残念だな。嫌な奴だったら一発殴れたのにな」
不器用だけど愛情にあふれたお父さんの人柄がぐっと胸に迫ります。

私の父は7年前に亡くなりました。
このCMに出てくるお父さんそっくりのぶっきらぼうだけど子供と母を深い愛情で包んでくれていた父でした。
そして私は、結婚の挨拶に実家に彼氏が来て、強面の父にビビリつつ「結婚させてください」と言い、父がふて腐れつつ「よろしく」と言うその瞬間を、結婚式で父と手を組んでバージンロードを歩き、海外に行った事のない母と自営業で忙しい父と娘3人と旦那さんの家族とで海外旅行をするのがひそかな夢でした。
今となってはどれも叶わないのですが、式ごととか形式的なことがあまり好きでなかったり、出不精で実家のダイニングのテレビの前にずっと座って黙っていた父も、これは喜んでくれるのではないかなと思っていました。

そうそう、父が亡くなる直前、夜中に電話で交わした会話で忘れられないものがあります。
父は肝硬変で倒れて1週間で亡くなったのですが、人は自分の最期が近いことをどこかで感じるのか、亡くなる少し前から夜中に用もないのに私に電話してくることが多くなりました。
その中の1本の電話。
ご飯はちゃんと食べてるかどうかの話になった時。
私は「ちゃんとご飯食べてるよ。それに私料理上手になったんだよ。今度実家に帰った時に作ってあげるよ。たぶんお母さんより上手だよ。」と言いました。
そこでちょっと考えた父は「そうか。料理が上手になったか。でも、お父さんはみーちゃんのご飯のほうが美味しいとは言えないな。お母さんは今までずっとお父さんのご飯を作ってきてくれているし、例えみーちゃんのほうが上手でもお母さんのご飯のほうが美味しいって言うな。」と言いました。
私は「そっか。そりゃそうだよね。」と言って何気なく流したのですが、父を思い返す時、必ずこの会話が頭の中を横切ります。
愛想が悪くて、口も悪くて、あまのじゃくな父でしたが、父は誰よりも母に感謝し、母を頼り、母を大事にしていたんだな、と。

冬の寒い夜、ボロい世田谷のアパートで電話越しに聞いた父の声を思い出します。
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by mizuki_n0314 | 2012-01-28 20:46 | others

大和ハウスのCM



もう放送していないのですが、大和ハウスのCMがすごく好きです。
映画「ぐるりのこと」でも感じましたが、リリーさん演じる旦那さんの深い深い懐が素敵です。
エッセイや小説でも感じるけれど、自分が大事だと思う価値観を守り抜き、人に優しく、様々なものを受け入れているからこそ出てくるこの空気、歳を重ねた大人の男の哀愁と愛情を感じ、こんな大人がいるなら大人も悪くないなと思わせてくれます。
きっと深津絵里さん演じる奥さんが強気で言いたい放題言えるのもこの優しさに包まれて安心しているからこそなのではと想像してしまいます。
人を愛することって、一緒に生活していくことって、無条件にすべてをとりあえず受け入れ、何気ない毎日をただただ続けて行くことなのかな、と思います。

ちょっと話は逸れるけど、昔本木雅弘さんが結婚して家事について話をしていたインタビューで、「家庭の家事はすごく神聖なものだ。それは毎日同じことの繰り返しで、その中にこそ洗練があり、人はそのようなものの中でこそ人としての修行ができる」みたいなことを言っていたのが印象的でした。
でも、これって夫婦や家族についても言えるんじゃないかなと思います。
夫婦になったり、家族になったり、同棲でもいいのかな、とにかく生活をともにするということはいつしか同じ毎日の繰り返しになります。
相手に新鮮さもなくなり、いやなところが目に付き、こうじゃなければなもあると思います。
でも、そんな毎日を雑に生きたりせずに、そこにはまだまだ奥の深い世界があり、自分の知らない相手がいると思い、一緒に一歩一歩歩みを進めていくこと、何気ない毎日をかけがえのない一日と思って過ごすこと、そんなことが大事なんだろうなと思います。

そうそう、このCMの最後、「そのかわり、俺より長生きしろよ」の台詞と、「おかえり!」のボディアタックに涙が出そうです。
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by mizuki_n0314 | 2012-01-28 20:30 | others

SHIBUYA-FM

d0150688_19203585.pngラジオと言えばJ-WAVEだったのですが、最近久しぶりにSHIBUYA-FMを聴いてハマっています。
いわゆる渋谷のクラブシーンを彩る方々の番組が多く、それ以外の時間もあの界隈のカフェやクラブで耳にしてなじんだ曲が多く流れます。
そのセンス自体もすごく好きなのですが、クラブからちょっと遠ざかっている私としては懐かしく、重いドアを開ければいつもの熱気と見知った顔がたくさんいて「こんばんはー!」「よっ!」と声が交わされる、あのパワフルさとぬくもりを思い出しています。
クラブとかカフェってたくさんあるけど、どれも作品。
最低なところに行けばカッコつけてるだけで、お酒はまずいし、部外者寄せ付けないムードですごいイヤな感じだけど、本当にいいところに行けば、人と音楽のパワーで心をあったかくふくふくと満たしてくれて元気にしてくれる、そんな空間です。
もっと元気になったらクラブ復帰するかな。
そんな日を楽しみにして、今日もSHIBUYA-FMです。

SHIBUYA-FM インターネットラジオで聴けます
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by mizuki_n0314 | 2012-01-28 19:17 | music

萩原朔太郎と旅

たぶん大学生の頃、萩原朔太郎の随筆を読んでずっと記憶に残っているフレーズがあります。
旅に関して書いたもので、「旅は行こうと思った時にその半分は終わっている」というもの。
旅に行こうと思い立ち、清々しい気持ちになり、そこである様々な出会いに思いを巡らし、旅までの日々を旅を楽しみにして過ごすこと、それ自体がもう心の旅であり、旅の醍醐味の半分はそこにあるというもの。
私は特に旅好きではないし、何という題名の随筆か忘れたけど、何となくずっと心に残っています。

私の母は一昨年の12月に亡くなりました。
翌月の1月には母と娘3人で温泉旅行に行くことになっていました。
宿の候補をいくつかメールで送り、母に選んでもらい、妹たちに連絡を取って日程を決め、母と一番下の妹と私で実家でストーブにあたりながら夕食後にガイドブックを見てどこに行くか相談しました。
でも、母の旅はここまででした。
一番下の妹は「お母さん旅行楽しみにしていたのにね」と泣いていました。
でも、私は「お母さんは旅行を半分楽しんだんだと思うよ」とこの朔太郎の随筆の話をしました。
大した慰めにならないかもしれないけれど、一緒に半分は楽しめたと思いたい気持ちで。

そして、大きく解釈すると人の人生もこんな感じなのかなと思います。
何かやろうと思い立ち、何かが欲しいと思い立ち、心が動き、日々に張りができたり、キラキラしたり。
それを確実に実行すること、叶えることが全てではなく、半分はそこに向かって進んで行く日々の中にあると。
だから、常に心は自由に旅をできる身軽さと新鮮さをもって、毎日を、明日を楽しみに生きていきたい、そして死が訪れるならそんな穏やかな日常の中からふとさらって欲しいと。
そんな風に思います。

最後に、朔太郎・旅と言えばこの詩「旅上」。
東雲(しののめ)ってすごく好きな言葉です。
夜明け前に闇夜から朝日にかけて茜色にそまる空、よく病気の時、睡眠障害があり眠れずに朝まで起きていた時、実家の母の隣で、住んでいた部屋のリビングから、そんな空を見たものです。
辛い気持ちでも、少し心に光が射し、穏やかになる短い時間でした。
 
---

旅上

ふらんすへ行きたしと思へども
ふらんすはあまりに遠し
せめては新しき背廣をきて
きままなる旅にいでてみん。
汽車が山道をゆくとき
みづいろの窓によりかかりて
われひとりうれしきことをおもはむ
五月の朝のしののめ
うら若草のもえいづる心まかせに。

---

萩原朔太郎詩集 ちくま日本文学
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by mizuki_n0314 | 2012-01-19 22:04 | book

snowflake twelfth/川内倫子

d0150688_21204993.jpg先にご紹介した川内倫子さんのPHOTO ZINE「snowflake twelfth
内田也哉子さんの愛娘、12歳の伽羅さんをモデルに迎え、あふれる光に包まれた素敵な写真集です。
その写真そのものはZINEを見ていただくとして…この写真集の中ページに小さな冊子として「雪のひとひら」の一節がぽつりぽつりと挟まれています。
そのチョイスがホントに心に染みます。

「雪のひとひら」は雪が地上に舞い降りてから消える瞬間までの過程を、女性の一生になぞられえた物語。
ある寒い日、雪のひとひらが地上に舞いおりた時から「人生」という長い旅がはじまる。
伴侶となる雨のしずくとの出会い、4人の新たな命の誕生。幸福なときも試練のときも、彼女は愛する者のために生きた。やがて訪れた夫との永遠の別れ、子どもたちの門出。そして最期の瞬間。
雪のひとひらは自らの生の意味を深く悟る。
説教臭くもステレオタイプでもなく、優しく美しく表現されています。

一部だけここでご紹介。
(写真集の小冊子には英訳もあって一緒に単語を噛み締めるとさらにイメージが膨らみよいです。)

---

生まれてこのかた、この身の味わった
よろこびの数々を、雪のひとひらは
のこらずおぼえていました。

---

宏大無辺の宇宙にあっては、この地球も
ほんの小さな遊星でしかないのとおなじく、
雪のひとひらにしても、ついには海に行き着く
水たちのうちの、さまよえる一しずくに
すぎないのでした。

---

もうすこしも、さびしいとは思いませんでした。
だれかがこちらを思っていてくれることが
わかるとともに、なぐさめとよろこびが胸に
わきおこり、雪のひとひらは、安んじて
そのしあわせに身をゆだねたのです。

---

いかなる理由あって、この身はうまれ、
地上に送られ、よろこびかつ悲しみ
ある時は幸いを、ある時は憂いを味わったりしたのか。
最後にはこうして涯しないわだつみの水面から太陽のもとへと
引き上げられて、無に帰すべきものを?

---

雪のひとひらは、ある寒い冬の日、地上を
何マイルも離れたはるか空の高みで
生まれました。

---

snowflake twelfth/川内倫子(shelfにまだ在庫あるようです)
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by mizuki_n0314 | 2012-01-19 21:20 | book

ご無沙汰しております

しばらく放置してしまったブログですが、ひっそりと再開しようと思います。
これまでは日常生活を何となく綴ってきましたが、これからはちょっと趣向を変えて行こうかなと考え中です。
長く闘ってきた病気もほぼ快復し、仕事も始めて1年経ちリズムができ、少し心にも時間にもゆとりができたのか、昔から好きだった写真集や詩集、読書や音楽など、心で感じるものに対する感度が戻ってきたように思い、それがすごく嬉しいです。
これからのブログでは、そんな心で感じる世界について、ちょこちょこ綴っていければいいなと思っています。

最近のヒットは川内倫子さんのPHOTO ZINE『SNOWFLAKE TWELFTH
ポール・ギャリコの『雪のひとひら』をオマージュした写真集。
『雪のひとひら』ってだいぶ前に読んだきりなんだけど、今読み返すとすごく私の今の心にしっくりきます。
この空気のピンと張った冬の季節にはかない雪の一生とささやかだけどかけがえのない人の一生を重ねて思うのはあたたかく心が澄んでいくような気持ちです。

では、これからまたぼちぼち宜しくお願い致します。
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by mizuki_n0314 | 2012-01-19 11:57 | days


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